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弁護士広告について

当職は弁護士登録以来一貫して、東京弁護士会の弁護士業務改革委員会の広告部会に所属し、かつ、部会や委員会にはほぼ全て出席しています。
広告部会においては、平部員から広告部会長に、そして現在では弁護士業務改革委員会広告部会担当副委員長になっています。
当職は、日本一大きな弁護士会で、長年、弁護士の業務広告を見続けてきました。問題のある広告については、その弁護士を呼び出して聞取り調査し、問題箇所を修正してもらったことも多々あります。

 

blogに書きましたように、確かに当職は弁護士の業務広告に詳しくなっています(写真は読売新聞の記事です)。
http://blog.goo.ne.jp/akihabara-law/e/1d5e2a2cfc205ea7d3775402636395b6

弁護士のウェブサイトやブログ等は、基本的に全て業務広告です。

弁護士広告の自由化

一昔前まで、弁護士の業務広告は原則として禁止されていました。
つまり、弁護士は自分の事務所を広告するのに、せいぜい電話帳に電話番号を載せる程度だったのです。インターネット前の時代感覚と言うべきでしょう。
しかし、平成12年(2000年)10月1日、日弁連の方針変更により、弁護士広告は原則自由化されました。
そのため、現在はインターネットやチラシや電車の中吊り等で、弁護士(法律事務所)の広告を多く見かけます。
ただし、原則自由化と言っても、どのような内容でも問題ないというわけではありません。
弁護士の業務広告は、日弁連の定める広告規程に違反しないものでなければなりません(広告規程自体は昔からありますが、その内容が平成12年に大幅に改正されたということです)。

 

特に問題となる規定が、3条1号~3号です。
第3条 弁護士は、次の広告をすることができない。
1号 事実に合致していない広告
2号 誤導又は誤認のおそれのある広告
3号 誇大又は過度な期待を抱かせる広告

問題のある法律事務所とは

問題のある法律事務所は、広告からその実態が透けて見えます。
十年以上、問題のある弁護士広告を見続けてきている当職にはわかります。
問題のある法律事務所には、大別して2つのパターンがあります。

 

1.年配弁護士が非弁業者に乗っ取られている、又は名義貸しの状態。

 

債務整理専門の法律事務所に多いものです。処理は全て事務員がやっており、弁護士は何も知りません。
この種の事務所では債務整理のうち個人案件の過払いと任意整理に特化し、破産や個人再生や法人案件は断ります。
破産した方がよい人も任意整理にしたり、過払金を粘り強く交渉せずに低額で和解する(大量定型処理のため)という傾向があります。
もちろん、このような弁護士に将来性はありません。

 

2.経験の浅い弁護士がウェブ広告業者に丸投げしている、又は自分で事実とかけ離れた高い能力を標榜する。

 

あの分野もこの分野も経験豊富で精通しています、という謳い文句がちりばめられています。
しかし、実際には弁護士になって1年も経たないといった経験不足から、処理が杜撰になりがちです。
このような弁護士が、将来的に「看板に偽りなし」となる可能性は、なくはないでしょう。
しかし、最初からこのような手法をとる者に過大な期待はできません。

問題のある法律事務所の見分け方

問題のある法律事務所を見分けることは、できます。
以下に書くことは、当職が弁護士の業務広告を10年以上見続けた結果としての経験則に基づくものであり、理屈ではありません。
法律事務所のウェブサイトを見て…

 

・人の顔が出ているのに、弁護士の顔は出ていない。

 

法律事務所では弁護士の顔を出すべき、ということはありません。
しかし、誰かの顔を出すなら、弁護士の顔が最優先のはず。
フリー素材でも何でもいいですが、誰かの顔が出ているのに弁護士の顔はどのページにも載っていない。
お婆さんが笑顔でお孫さんをあやしている画像は微笑ましいですが、そのお婆さんは弁護士ではないでしょう。
こういうウェブサイトからは、非弁により乗っ取られている可能性が感じられます。

 

・やたらと経験豊富とか精通とか謳っているのに、弁護士登録年が載っていない。

 

弁護士登録年を載せなければならない、ということはありません。
しかし、経験が浅いのにそれを伏せて経験豊富を謳うのは、どうでしょうか。
そういう弁護士は、経験則として、良い処理はしません。

 

・案件処理件数が何千件とか何万件とかいった、膨大な数である。

 

嘘です。
嘘でないなら、大量定型処理で事務員任せで杜撰にやっているのです。
大規模事務所で、全案件を全弁護士が共同受任して名前だけ処理に参加し、処理数を稼ぐというパターンもあります。
電話がかかってきて事務員が出て終わっただけのものを処理件数1件とカウントするパターンもあります。
一人の弁護士が処理できる案件の数には限界があります。その事務所には何人の弁護士が所属していますか?
いずれにせよ、良い処理は期待できません。

 

・「相続専門ウェブサイト」「債務整理専門ウェブサイト」「交通事故専門ウェブサイト」等の、「独立した」ウェブサイトが複数存在する。

 

弁護士は一つの事務所にしか所属できません。
当職は、インターネット上で法律事務所のウェブサイトも、一つの事務所は一つであるべきと考えます。
ウェブサイトを案件ごとに開設すること自体は必ずしも問題ではないでしょう。
ただし、それらが「本体」である事務所のウェブサイトの下位ページであるか、せめて相互リンクしているべきです。
独立したウェブサイトとするのは、それぞれ「専門」すなわち「それしかやってない」「それ一筋です」と思わせようとしているのです。
そのような姑息な手段を用いる弁護士が、良い処理をするとは思えません。

 

・「相続相談センター」とか「交通事故相談センター」という名前のウェブサイトやウェブページを開設している

 

これは日弁連の広告指針に抵触することでもあります。
センターという言葉で、公的機関のように思わせようとしているのです。
このような欺瞞を用いる弁護士が、良い処理をすることはありません。

 

・「必ず回収します」と書いてある

 

これは広告指針に抵触することでもあります。
弁護士の取り扱う案件に100%はありません。
そのため、このような断言はしてはならないことになっています。
それなのに、こう書く。
誠実な弁護士とは思えません。

 

・連絡先電話番号が0120である

 

法律事務所の電話番号は弁護士会(日弁連)に登録しています。
それなのに、それと異なる0120番号。
その番号は本当に弁護士に繋がるのでしょうか。保証がありません。コールセンターと事務員だけ、というにおいがします。
問題ない事務所もあるでしょうが、当職は、経験則として、あまり良い弁護士像が浮かびません。
非弁に乗っ取られている事務所の常套手段でもあるからです。
また、実在の弁護士名を騙る詐欺の事案も実際に発生しています。日弁連に登録してある電話番号とは違う電話番号には、そういう危険性もあるのです。

 

・「○○ 弁護士」で検索したら上位でヒットする。

 

これ、「それを言ったらオシマイ」なのですが、弁護士の間では共通認識だと、当職は認識しています。
その分野の実力がないから、SEO対策だけは業者にやってもらったりキーワードを買ったりするのです。
「○○」には困り事が入ります。それも、「離婚」とか「相続」とかいった一般的な用語よりも、「ロト6詐欺」とかいった具体的な用語のほうが危険度は高いと思います。
また、単なる検索上位にとどまらず、広告としての別枠表示の場合はもっと危険度が高くなると思います。
「ハズレ弁護士」の判別方法の「正答率」ナンバーワンかもしれません。

誰でも簡単に確認できます

日本弁護士連合会のウェブサイトの弁護士検索により、弁護士の基本情報は、誰でも簡単に確認できます。

 

日弁連のウェブサイト

http://www.nichibenren.or.jp/

 

その弁護士検索ページ

http://www.bengoshikai.jp/

レモン1000個分のビタミンC

レモン1000個分のビタミンCが入っていても、体が一度に吸収できる量には限界があるため、それ以上は尿と一緒に体外に排出される、という話。

 

嘘はついていない。
しかし、たいした価値ではないことを、さも高い価値があるかのように、誤解させようとする。

 

このような話は、弁護士の広告にもあります。

 

破産

免責取得率100%

特殊な事情が無い案件なら、普通の弁護士が普通に処理すれば、免責は認められます。
弁護士の能力によって差はつきません。

 

刑事

実際の裁判では、量刑相場が明確に定まっており、弁護士の能力によって差が生じる場面は非常に少ないのです。
予定調和なのです。
例えば…

 

判決で、求刑より量刑が軽くなった

実務では、判決の量刑は検察の求刑から、ほぼ必ず減刑されます。
どんな無能弁護士がやっても同じです。
むしろ、有能弁護士がやっても同じ割合でしか減刑されないのが問題なくらいです。
従って、求刑より量刑が軽くなったことを成果として示す法律事務所は、明らかに不誠実です。

 

執行猶予が付いた

そういう相場の事案だったというだけです。弁護士の能力によって獲得したものではありません。
誤解のないように言いますが、普通の弁護士が普通の弁護活動をしたら必ずそうなるということであり、弁護活動を怠けた場合までは含みません。
ちゃんと働く弁護士であることはわかりますが、有能かどうかは関係ありません。

 

保釈が認められた

これも、保釈が認められるべき事案で、普通の弁護活動をしたから認められたというだけで、特段弁護士が有能だからではありません。

 

では、刑事事件では弁護士の能力を謳うことはできないのでしょうか。
そんなことはありません。
もう、わかりますよね。

 

無罪を獲得した

これは本当に素晴らしいことです。
もちろん無罪を獲得できる事案であることが前提となりますが、そのような事案であっても、実際に無罪を獲得するのは至難なのが現実です。
刑事事件で成果として、高い能力を有する証拠として謳っていいのは、これだけと言っても過言ではないでしょう。
それ以外は、まじめに働く弁護士である、という根拠とするなら問題とまでは思いませんが、高い能力を有する根拠とするのは、不誠実と言わざるを得ません。

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